BLUE BLOOD
お久しぶりです。
初夏香る春風の中皆様いかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか
ふと最近、20代の今の多動な感情を生きる自分って素敵な時期を過ごしてるのかなーなんてバカの一発思い、音楽レビューを書いていこうと思います。ましてや今音楽にちょっと近い観点から寄り添っていることもありまして、こんな私なんぞの人生において高貴な音楽たちについてちょっと話してみたら皆様のご機嫌なんかも伺えるのじゃないかなーと思い立ったわけでございまして
しばしお付き合いください
さて、一番初めに選んだアルバム、
もちろん僕のメトロノームみたいな人生を変えてしまったこのアルバム
X / BLUE BLOOD
この狂気のアルバムについて僕なりの観点みたいなことから語っていこうと思います。お暇を潰していただけたらありがたい。
時は遡り、1989年。世は平成の起源、元年です。
XJAPAN、当時のXが出したメジャーデビューアルバム。
XJAPANなんてこのアルバムから爆発的にブレイクし、結果的には1993年から毎年東京ドームでカウントダウン的なライブを大晦日必ずやってしまうモンスターバンドに成長したわけです。
当時のムーブメントは洋楽はハードロック、ガンズアンドローゼズなんか流行ってたもんですけど当時の日本はバブル真っ只中、
ユーロビートみたいな繁華音楽なんてのや
トレンディ的ドラマティックJ-POPなんかが世の中の全てだった時代です。
そう、ロックが道を外した音楽という今でいうヤンキーみたいなロクでもねぇ奴がやってるもの、そんな偏見がまだお茶の間に浸透してた頃です。
そんな中このアルバムは世に繰り出されました。
Xというバンドは当時インディーズでは世の中を斡旋していたわけですが
やはりインディーズとメジャーの壁はものすごく高いです。身をもって僕も実感しています。
ではなぜこのアルバムが世に繰り出され、爆発的ブームを巻き起こしたのか、
それはYOSHIKIという怪獣人間にあります。
YOSHIKIはこんなメタルみたいなバンドをやってますが、
生まれはクラシック、ピアノ育ちのお坊ちゃんなんですよね。
だから聞けるんです、このアルバムは。
メタルのアルバム、正直他のバンドは僕はあまり好んでは聞きません。
ドラマティック性がないからです。展開が少なく、コード進行もめっちゃメタルの道理にのっとって似たようなテクニック至高主義のアルバム、バンドが多いんです。
ではクラシックというのは、なぜ現代まで聞かれているのか、それは喜怒哀楽すべての感情を感情のバロメーターすべてを出し切っているからです。
メタルはほぼ怒しか感じられません。だから聞くのが難しい、これは僕の偏見ではありますが。
ちなみにパンクは社会に対する怒を、喜のようなポップな曲調で演奏します。
だから僕は嫌いです、パンクは笑
このアルバムは、メタルでありながらも喜怒哀楽すべての感情を出し切っています。
さらに、YOSHIKIというジャンルを作り出していると僕は思います。
シングルカットされてる曲はいろいろありますが、
このアルバムで有名であるのは紅とENDLESS RAINでしょう。
メタルバンドにはありえない、バラード曲です。
これはTOSHIというバラードも歌えるボーカルありきのYOSHIKIの魔法です。
当時のメタル至高主義からしたらバラードなんてありえません。ですがクラシックのYOSHIKIありきだからこそ、バラードが映えてしまう。
メタルバンドにオーケストラが映えてしまう、ここにすべてが込められています。
さらにHIDEとTAIJIいうカリスマ性が突き抜けている楽器隊、それを支えるツインギターのPATA。
奇跡としか言いようがないバンドのバランス。
突き抜けています。数多くバンドを見てきましたが日本でここまでキャラがすべて立っているバンドは本当に少ないです。
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アルバムはWORLD ANTHEM〜BLUE BLOOD
という曲で幕を開けます。
BLUE BLOODのBPM、超絶技巧は凄まじいです。
僕もギターを弾いていますが、今だに腱鞘炎と戦わなければならない曲であります。
さらに曲の展開がすごい、キャッチーかつメタル、メロディーが立っています。
そして何と言ってもすごいのが、すべてドレミの音でこの曲が作られていること、半音がないんです。
さらにすごいのはこのアルバム全てに半音がないんです。メロディーのみになりますが。
ここがYOSHIKIの天才たる所以だと思っています。
7音しかないんです、、、メロディーが、、ありえないですよ、、、
一曲ずつ語っていてはキリがないので
突筆したいのは
紅、ENDLESS RAINは言うまでもなく、
XCLAMATIONとCELEBRATION、さらにROSE OF PAINです。
まずXCLAMATION
この曲のサイケ具合はとんでもない。
そしてTAIJIのベース。これに尽きる。
今だに日本でTAIJIに総合的に勝るベーシストは見たことがありません。
ベースライン、メロディセンス、スラップの使い方、すべてが最高峰。彼がラウドネスに移りUSに突っ込む気持ちもわかります。
ここに重なるPATAとHIDEのツインギター。
この二人の息の合い方も天才的です。音作りが似ているようで、若干色が施されている、また曲が映える理由の1つです。
次にCELEBRATION
HIDE作詞作曲のこの曲は
XJAPANとは思えないPOP具合です。
歌詞の世界観も現代音楽ではまず突出しています。
このPOPさがXJAPANを伸し上げた理由の1つでもまたあるわけです。
XJAPANのカリスマ具合がこの曲から見て取れます。
メタルとは言えない、USやUKのエッセンスを曲に昇華させてしまう彼の能力は唯一無二の存在でした。
TAIJIとHIDEとYOSHIKIという、爆発的なメロディメーカーがバンドに3人存在し、それぞれが共存してしまう、かつそれぞれが違うジャンルの色を放っている、まさに異色の奇跡のバンドです。
最後にROSE OF PAIN
曲の展開が秀逸すぎる曲です。まず演奏時間12分。ありえません、軽いクラシックです。
そうです、作曲はYOSHIKI。
この曲はXJAPANのすべてが詰まっています。
喜怒哀楽すべてのメロディー、技巧。
終末に向かっていくような展開感。
ロックの教科書を作るのならば僕は確実にこの曲を載せます。
この曲はある時間を基にし作曲されています。
YOSHIKIらしく、薔薇が似合う曲とでも言いましょうか、狂喜乱舞、血が鮮やかに美しい、そんな曲です。
とりあえず聞いてみてください。
もしかしたらあなたの何かがこのアルバムの1時間で変わってしまうかもしれません。
メタルのようですが、なかなか聴きやすいアルバムであると思います。
僕はこのアルバムを中学生の時に弾き倒し、
完全にロックの鮮血に染まりました。
ただし、血は青だったのでしょうね。
内容が感情論すぎてすいません、このアルバムはどうしても技巧云々ではなく、僕がロックを志したアルバムであったので、
また次も見ていただけたら嬉しいです、みなさん、よい夜を